第18巻、ジャケット1.

ジャケットの話、私もう何十年もビジネスの時はジャケット、スラックスです。早い話がジャケットが大好きです。若い頃は何度かスーツを着ましたが、なんか退屈で窮屈で好きになれなかったんですね。
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先輩の作ったハンターベルト付きのハリスツィードのジャケットなんか好きでした。また、札幌の後輩の結婚式には、ナチュラルな羊色の、Eトーマスの生地のカンタレリーのジャケットを着て行きました。(フォーマルの話の中で、参列者は白着るなって言ったじゃん。)

このジャケットという言葉、すごく範囲が広く、私たちが思い浮かべる普通のジャケットから、コートやブルゾン、ジャンパー、ベストや救命胴衣、フォーマルウエアなどなど色々なアイテムで使われます。例えばフライトジャケットA1、A2、MA1、ダウンジャケット、ライダースジャケットという感じです。ここでは、普通のジャケットについて、そうです、前に釦が付いていて、衿があって、袖のあるアレです。
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ビジネスやカジュアル、様々なシーンで着用されることの多いジャケットですが、まずはブレザーについてお話ししたいと思います。
ブレザーはスポーツジャケットあるいは、その形状にからリーファージャケット=(米)ダブルブレストサックとも呼ばれています。以前は、金属製のシャンクボタン(脚付釦)や左胸のパッチポケットに貼り付けられたエンブレム等が特徴として挙げられていました。
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スポーツ・ジャケットと呼ばれるのは一般的にシングルのもので、胸にエンブレムが付くことが多く、明るい色調のものも多く見られました。リーファージャケット(ダブル)はネイビーブレザーで、金属製シャンク釦、左胸にウェルトポケット、腰は切りフラップポケット(スーツのポケット)が付いていました。色は濃紺又は黒で、一部に白もありました。世界中の殆どの海軍や沿岸警備隊が制服として採用していて、日本では海上自衛隊が同様のジャケットを採用しています。、
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前合わせがダブルの上着の起源(ダブルブレスト)はポーランド騎兵の服装で、乗馬の際に風が入らないように前合わせがダブルとなったと言われています。しかしこの時代はまだフロックコートです。イギリス海軍将校のフロックコートを動きやすいように丈を短くしたのが、士官候補生(俗称:リーファー)であったためリーファージャケット」と呼ばれるようになりました。現在一般に着用されているリーファージャケットにも金属製のシャンクボタンが付いているのは軍服であった名残であるとされています。
ポーランド騎兵隊
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ブレザーの語源には2種類あり、それぞれ以下のような説です。

軍艦ブレザー号、1845〜1850年頃イギリス海軍の軍艦ブレザー号の乗組員が、ネイビーブルーのダブルの金属ボタンが付いたジャケットを揃えて着用した。ダブルタイプの語源とされる説です。
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燃えるような真紅、1829年ケンブリッジ大学とオックスフォード大学の対抗レガッタ、ボートレースがテムズ川で開催され、その時ケンブリッジ大学のボート部の選手が、カレッジカラーの燃えるような= Blazer真紅のジャケットをユニフォームとして着用していたことが、シングルタイプの語源とされています。
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まあどちらもかっこいい話ですね。さあジャケットですが、何から話せば良いのやら。

冬の代表的なジャケットの素材、ツィードはスコットランドの毛織物の一種で、元はボーダー地方のツイード川流域で作られました。本来は、スコットランド産の羊毛を手紡ぎした太い糸を手織りで平織または綾織で織られた、粗く厚い織物のことをいいます。近年では、スコットランド産に限らず、また機械紡ぎ・機械織りのものや、細い糸を使ったものでもツイードと呼ばれています。特にアウター・ヘブリディーズ諸島のルイス島で作られるハリスツィードは、高品質のツイードブランドとしてよく知られています。
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ハリスツィードは昔、本当に手織で作られていて生地の巾が狭かったんです。製品にする要尺かかるし、ポンド高いし、日本縫製だし、販売価格が高くなりました。ひとつ不思議なのは、今でもハリスツィードの織りネームにハンド ウーヴンと書いてあるのですが、150cmの巾の物を手織りできますかね?

このスコットランドのハイランドがジャケットにとっては本場というか、ホームグランド的なところがあります。
スコットランドは、北西部のハランド、南東部のローランドに分かれ、ハイランド地方は、寒冷な気候と急な崖や山岳地帯にはばまれています。ローランド地方は比較的傾らかな地形です。
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スコットランドと言えばタータン、特定のクラン=氏族、一族に属し、特定のクランを示すクランタータンはスコットランドのクランの重要な要素です。タータンは紋章院に登録し、タータンが紋章に並ぶクランの権威ある意匠であることを示しています。スコットランドの人々は、タータンをキルトととして身につけクランの絆を表します。タータンも、もちろん織物です。スチュアートとか、マクレガー、ブラックウオッチ、マクミランなどが有名です。
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スコットランドにはゲール語があって、クラン は子供たち 意味します。このゲール語で、よく氏族名の頭につく「マク (Mac, Mc)」は息子、子孫の意味で、マクドナルド (MacDonald) はドナルド の息子(子孫)ということになります。

話がそれました。スコットランドの特にハイランドは寒冷でけわしい地域で、厳しい岩山や深い谷(グレン)、背の低い植物が群生した所(ヒース)に覆われた荒野、冷たい水をたたえる湖や沼などが延々と続いています。そんな所で生活すると、イバラやアザミなどトゲのある植物に身体を傷付けられてしまいます。そこでツィードの登場です。(まあバブアーの方が役に立ちますが、まだバブアーがない時と思ってください。)
ロブロイ
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