第17巻、ショートコート。

ショートコートだとダッフルコート、Pコート、モッズコート=M51、スパニッシュコート、カーコートなどなど。
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ダッフルコートは第二次世界大戦でイギリス海軍で使用されました。フード付きの防寒コートで、使用されている起毛仕上げの厚手のメルトン生地の原産地、ベルギーの都市デュフェル(英語名ダッフル)に名称が由来します。裏地はなく、フロントはトグルと言われる 浮き型の留め具と対になるループ数組によって留められるため、ボタンとは違い、手袋をしたまま服を脱着できるのが特長です。ダッフルコートの基礎となったイギリス海軍用の製品は、キャメル色の生地、木製トグル、麻紐のループ、帽子の上から被れる大きなフード、膝までの丈で、非常にゆったりした作りになっていました。現在では、動物のツノ製トグルや革製のループが用いられる事も多く、イギリスのグローバーオール、フランスのオールドイングランドが有名です。
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ピーコートは19世紀末からイギリス海軍が艦上用の軍服として着用していた他、漁師たちの間でも着用されていました。オランダ語でラシャのコートを意味する pij jekker が語源と言われていて、英語では pea coat 、パイロットコートとも言います。幅広のリーファーカラー、手を温めるために縦に切り込みを入れたマフ・ポケット(ハンドウォーマー)イカリをあしらった釦などが特徴です。船の上などで着用するため、風向により左右どちらでも上前を変えることが可能となっています。
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M-51「モッズコート」として知られている軍用パーカは1950年代に採用された米軍の極寒防寒衣料の51年型モデルです。現在では「モッズコート」という呼称が定着していますが、90年代までは「モッズパーカ」「シェルパーカ」などと呼ばれることが一般的でした。 M-51は「パーカ」のほか、ジャケットやトラウザーズもあり、混同されますが、アイテムとしては全くの別物です。特徴的な造りとして、裾の後ろが燕尾状に割れていて、裾に縫い込まれたドローコード(絞り紐)で足に巻きつけられるようになっています。その裾の独特の形状から欧米ではフィッシュテールパーカなどと呼ばれています。
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スパニッシュコート=ゴールコートはスパニッシュカラーと呼ばれる、高いニットの襟を釦で留めるデザインが特徴のカジュアルなコートでコーデュロイで作られることが多くあります。
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ドライビングコート=カーコートは運転の妨げにならないように腰丈くらいの、短めの丈が多くあります。綿や革のものが一般的です。

あとイギリスもので、マッキントッシュ、ラベンハム、バブアーとか----

マッキントッシュは、1823年創業のスコットランドのレインウェアブランドです。チャールズ・マッキントッシュが、2枚のコットン(綿)の間に天然ゴム=タールを挟んだ防水素材マッキントッシュクロスを開発したことが、この会社の起源です。今では、そのマッキントッシュクロスを使用したゴム引きコートだけでなく、通常のコットンやウールなどの生地を使ったコートもあります。でも、このゴム引きコート、欠点もあって、まずムレます、撥水でなく防水的な要素が強いので仕方がありません。また、剥離(はくり)=はがれてしまうことが、多々あります。まあ独特のパリッとしたイメージはゴム引きならではですが。ゴム引きコートなら最近できたブランドでハンコックがあります。ティモシー・エベレストがデザインを手掛けているみたいですよ。
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ラベンハムは1969年、ロンドン北東部サフォーク州の小さな村ラベンハムで設立されました。
ラベンハム創設者は当時、エリザベス女王に仕える女官でしたが、ある時キルティング加工をした生地を使い、女王様の馬用の毛布(ホース・ブランケット)をナイロンキルティングで作る事を思い付きました。1969年に発売され、瞬く間にラベンハムのホース・ブランケットが英国中に広まり、乗馬用具業界での地位を確立しました。1972年に、この優れたナイロンキルティングを乗馬愛好家用のジャケットとして販売しました。
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私は冬になるとフーテッド付きのラベんハムで寒さをしのぎます。軽くてスタイリッシュで言うことなしです。だいたい馬用のキルティングを着ていること自体がお気に入りです。長く着ていますが、一番下の釦が一度取れただけで後は無傷です。素晴らしい。メイド イン イングランドです。
バブアーは1894年イングランド北東部のサウスシールズで創業。
オイルドクロス製の防水ジャケットは耐久性が高く、バブアーの名声を広めていきました。第一次、第二次世界大戦中には、防水服を英国軍に供給し、その高い機能性は第二次世界大戦時、潜水艦ウルスラの公式搭乗員服として採用されたという逸話があります。1974年にエディンバラ公より、1982年に女王様より、1987年にはウェールズ公より、イギリス王室御用達(ロイヤル・ワラント)を授かりました。
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3クラウンです、凄いです。バブアーはイギリスの上流階級のカントリージェントルマンスタイルとして確立されていますが、あの匂いとベタベタなタッチ、街着としては着れません。あんな物着て満員電車なんかに間違っても乗らないでください。

ローヤル ワラントですが、3クラウンでも凄いのですが、4クラウンあったんです。エリザベス女王のお母様がご存命の時に、香水のペンハリガンや食品や紅茶で有名なフォートナム&メイソンや、ハロッズ百貨店がそうでした。でもダイアナさんの事件以降、ハロッズは全てのローヤルワラントを外されました。まあ、彼氏の実家の店じゃまずいですよね、英国王室とアラブ系の資本家が何らかの形で血縁にあるというのも好ましくなかったんじゃないですか。
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コートはこの辺りで

この記事へのコメント

タバタ
2015年09月13日 19:27
所長!
すごく勉強になりました!
ありがとうございます。

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