第21巻、シャツ、ネクタイ。

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シャツには、肌着と中衣料があります。ここでは、ドレスシャツとか、ダンガリーシャツのボタンの付いた袖のある、あれの話です。
シャツの起源は古代ローマのチュニックやワンピースみたいなアレです。ベンハーやテルマエロマエで阿部ちゃんが来ていたアレです。中世ヨーロッパで釦や衿、フリルなどが付いてデコラティブに変化しました。
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19世紀には現在のシャツの原型がほぼ出来上がったのですが、やっぱり貴族階級のものでした。当初は、立ち襟が一般的でしたが、後に折襟が普及しました。
ヨーロッパの男性は1930年代にブリーフ、トランクスができるまで下着はコンビネーション(裾の長いワイシャツ)を着ていました。その当時は長い裾で股間を覆っていました。ワイシャツの両脇が短く、前と後ろだけが長く垂れていて、一番下のボタンが余っているのはこの名残です。(釦が割れた時の予備釦だと思いますよね)
胸にパッチポケットが付いているは、アウターとして着られるようになってからで、かつては襟とカフスはスタッドボタンによって付け外しすることができ(デタッチドカラー)、洗濯や外見を変えることが出来ました。ウィングカラーやクレリックカラー、セパレートカラー、スタンドカラーなどもここから生まれました。袖のボタンは剣ボロ=スリーブ プラケットは、腕をまくりやすくするためや脱ぎやすくするためのものです。

シャーホームズとか名探偵ポアロとか時代考証がしっかりしているドラマや映画を見ていると立ち襟に折襟を付けるシーンが出てきます。あれって結構便利かもしれません。昔は衣料品は高価で、貴重なものだったので、考えられたんでしょうね。
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衿は、レギュラーカラー(衿の長さ75mm程度衿の開き75〜90度位)、ロングポイントカラー(衿の長さ90mm以上)、ショートポイント、ナロースプレッドカラー(衿の開きが狭い60度位)、ワイドカラー=ワイドスプレッドカラー=ウィンザーカラー(衿の開きが120度位)、ホリゾンタルカラー(衿の開きが180度位)ミディアムスプレッドカラー=セミワイド(衿の開きが100度位)など衿の長さ、羽の開き具合で呼称が変わります。

また、ボタンダウン、タブカラー(両側の衿をタブ=紐でつなげた衿、タブの上からネクタイをするので、ネクタイが浮き上がる)、ピンホールカラー(衿先に小さな穴かがりがあってそこにカラーピンを通す)、ラウンドカラー(衿先が丸い)、スタンドカラー、ドゥエボットーニ、オープンカラーなどがあります。クレリックシャツって海外で通じないので気をつけてください。英語では、カラーディファレントシャツ。

コンバーチブルカフスは、ボタン穴が両方にあり、片方にはボタンがつけられていて、ボタンでも、カフスボタンでもどちらでも留められる、いわば両用のカフスです。
アジャスタブルカフスは、袖口にボタンが2個並んで付いていて、カフス周りのサイズ調整ができるようになっているカフス。
袖口に二つボタンがあるタイプ(アジャスタブルカフとは別)ダブルカフス=フレンチカフスは、カフを折り返して2重にし、両側の穴を重ねて、カフリンクス(カフスボタン)で留める。礼装用のシャツによく見られるスタイルです。
ターナップカフス=ミラノカフスは、肘の方向へ折り返したカフスのことをいい、ダブルカフスの一種ですが、外側のカフスにはボタンが付いていません。

シャツの裾の呼称は、メーカーによって異なる場合がありますが、テールドボトム=マンハッタンカット=ラウンドボトム(曲線的な燕尾形の裾、標準的なシャツの裾)、スワローボトム=スワローテイル(直線的な燕尾服の様に正面が短く、後の裾が長い)スクエアボトム=アロハカット(シャツの裾を角型、水平にカットしたもの。カジュアルなシャツやアロハシャツに多いで着る丈の短かめのシャツは、マンハッタンって呼ぶところが多いみたいです。

ネクタイは、 首に巻く細い方を小剣(スモールチップ)、前方に下げる太い方を大剣(ブレード)と言います。

現在のネクタイの原型ができたのは17世紀頃とされルイ13世を守るためにクロアチア兵士(クラバット)がフランスを訪れた際、彼らが首に巻いていたスカーフが起源と言われています。今もフランス語などではネクタイを クラバットと言います。
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19世紀には蝶タイ、アスコットタイが生まれ、現在のネクタイはオスカー ワイルドが 結び方を考え出したと言われています。(オスカー ワイルドってアイルランド出身の詩人、作家なんですけど、この人お洒落お洒落、只者ではありません。)
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ネクタイの結び方をノットと言い、プレーンノット =フォア・イン・ハンド(オスカー ワイルドが考えったと言われています。)ウィンザーノット は(ボリュームのある結び目ができる。)ウィンザー公エドワード8世が流行させたとする俗説が根強い。ハーフウィンザーノット -=セミウインザーノット=エスカイアノットと呼ばれる、ウィンザーノットから結びを1回除いたもの)やダブルノット (フォア・イン・ハンドに1回多く追加したもの)、スモールノット 、クロスノットなどなどたくさんあります。あとネクタイの結び目にはディンプルが重要です。ディンプルは窪みで、ネクタイに表情を与えます。
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ネクタイの柄は色々ありますが、左上から右下へ↘︎流れるのがレジメンタル、右上から左下へ↙︎流れるのがストライプと呼ばれます。あとソリッド、ドット、クレスト、小紋、プリント、ジャガードなど、素材もシルク、ウール、麻、ニットもありますね。

ここ10年くらいたまに見かけるネクタイピンもいいですね、でも最近の付ける位置上過ぎません。カフス釦、ポケットチーフもいいですね。

次にカジュアルシャツについて、まずはアロハシャツ。
アロハはハワイ語で好意、愛情、慈悲、優しい気持ち、思いやり、挨拶などの意味があります。
19世紀終りから20世紀初頭、シュガープラント働いていた日本移民が、ヨーロッパの船員たちが着ていた開襟シャツが日本の木綿絣に似ていることから好んで愛用して、持参品であった着物を再利用し、仕立て直したのが起源と言われています。他にも、日本の着物の美しさに惹かれた現地の人が着物をシャツにしてくれと頼んだのが起源という説もあります。

1950年頃まではシルクが中心でしたが、レーヨンが発明され主流となり、60年代にはポリエステルが主流となりました。ボタンに関しては、ヤシの木やヤシの実=ココナッツ製のボタンを用いたものは、ヴィンテージの証です。より古い時代のものは、貝釦や、金属製の釦でシルク素材です。このタイプのアロハシャツは、貴重です。

ワークシャツについて、作業をするための丈夫なシャツのことを、ワークシャツと呼びます。素材にはデニム地などがよく使われています。ダンガリーやシャンブレー生地がワークシャツの素材といしても用いられます。。縫製は、二重にされていたりして丈夫になるよう工夫されています。また、作業をしても汚れが目立たないような色のものが多いです。ウエスタンシャツやミリタリーシャツも、最初は作業をする時に着るシャツとして作られました。今では、ワークシャツの一種とされています。ダンガリーとは経糸(たていと)に染めていない白い糸を、緯糸(よこいと)にインディゴなどで染めた糸を使った綾織りの生地です。シャンブレーは経糸と緯糸が違う色の織物のことで、シャツの場合は平織物を指す場合がほとんどです。
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次に冬にうれしいネルシャツ。フランネルを略してネルと言います。このネルのシャツだからネルシャツ。柔軟で保温性に優れた素材です。コットン・フランネル=綿ネルは、片面だけ毛羽立ちされた丈夫な綿の織物です。ネルシャツで有名なのが、カナダの木こり=ランバージャックの赤と黒のバッファロープレイド(でっかい格子柄)、あとグランジやメタル系の人も着ていますね。
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ネルより薄手のビエラのシャツは上品な感じです。ビエラは、正しくはヴァイエラ、イギリスのメーカーの生地の登録商標名です。ウールと綿の混紡素材です。綾織りで表面の毛羽立ちが特徴です。

次にカジュアルという訳ではありませんがボタンダウンシャツ。ボタンダウンシャツは、もともとポロ競技で着用されていました。ポロ競技では馬に乗って走ると、衿が風で上がるのを防ぐために、また昔はポロ競技でネクタイを着用することがあったため、ネクタイの結び目が激しい運動でまわってしまうのを防ぐため、衿をボタンで留めるという形式が考えられました。このためボタンダウンの衿のことを「ポロカラー」とも言います。

ついでにポロシャツ。ポロシャツ英語発音:は、ポウロウ・シャートゥ。元々は、ポロ競技を行う際に着用されていたシャツでしたが、1930年代にテニスの試合で着用するプレイヤーが増え始め、一般にも普及したと言われて、この事から、テニスシャツとも呼ばれたり、ゴルフシャツと呼ばれる場合もあります。
有名どころではラコステ、1933年フランスの元プロテニスプレーヤー、ネル ラコステが創業。フランス製のラコステのポロシャツはやや細身で着丈が長くシルエットが美しかったため、フレンチ・ラコステは、珍重されました。胸のワニマークはネル ラコステの粘り強いプレースタイルから、ワニのラコステと呼ばれていたことに由来します。
フレッド ペリーは、イングランド出身の1930年代の男子テニス選手。フルネームは フレデリック・ジョン・ペリー。イギリスのテニスの神様”と言われ、今なお尊敬を集め続けている名選手で、4大大会でシングルス通算「8勝」を挙げました。1934年から1936年にかけて、地元のウィンブルドン選手権で大会3連覇を達成した。フレッド ペリーは1952年創業。
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ラガーシャツはラクビー用、もう流行ることはないでしょうね。

もう35年以上前、学生の時コムデギャルソンやY'Sの白のビッグシャツをカジュアルにきる着ることが流行りました。ボタンは上まで留めて着たりしました。前のボタンを幾つか開けていると、強い風で身幅がすごく大きいので背中の方に吹き溜まり、大黒様みたいになるんですけど、カッコ良かった。
今また、スティーブ ジョブズの影響もあってシンプルでコアなファッションが注目されていますが、いいんじゃないですか、大好きです。 ちなみに私はポロシャツの衿を立てて着るやつは、大嫌いです。


ボーダーシャツと言えば、セントジェーム。
セントジェームスは、フランス北部ノルマンディー地方にあるSAINTJAMES市で1889年に誕生しました。地元の漁師や船乗りたちの仕事着であるマリンセーターの生みの親で、そのスタイルは現在のセントジェームスのシャツの原型となっています。
フランスのセントジェームス市があるパス・ノルマンディー県は、18世紀からイギリスとの交易が盛んでした。荒海を航海する船乗り達にとって、雨風から身を守ってくれる、あたたかくて丈夫な仕事着のセーターは大切な必需品でした。
そのなかで、視界の悪い海上でも見分けがつきやすい赤・青・白のトリコロールやボーダー模様は、いつしかマリンセーターの原型になっていきました。無地は船長、ボーダーは船員用と区別され、後にフランス海軍の若い水兵達がコットンボーダーTシャツを制服として着用するようになりました。あと有名なとこrでは、オーシバル、1939年フランス・リヨンで誕生したマリンTシャツのブランド。1950~60年代にはフランス海軍でオーシバルのマリンTシャツが制服として採用されていたようです。
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St..Jamesこれ日本人は、セント ジェームスって読むじゃないですか。パリで同じ名前のホテルを予約したことがあって、タクシーに乗ってセントジェームスと言ったら、黒人運転手さんに通じません。「カンベンしてよ疲れているんだから。」と思いながら、発音に注意して「セント ジェームス。」やっぱり通じません。仕方ないので、メモ手帳にSt. Jamesと書いて見せたら「オゥ、サンジェーム。」運転手さん、英語が一切 解りませんでした。それと以前フランスでは、アニエスベーの本店の近くのパーラーで、オレンジ ジュースが通じなくて、Orengeの発音に細心の注意をはらって何度も言うのですが、お母さんに通じません。横にいた学生さんが「オレンジ ジュード」すると出てきました。ジュースの方が通じていなかったのです。あの時ほど本気でOrengeを発音したことはありませんでした。昔フランス人って本気でフランス語を世界の共通語にしようと思っていたぐらい、英語を話さない人が多かったんです。今は知りません。
こんな雑談はまた今度。

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