第5巻、麻について。

夏に活躍する麻について、麻は非常に古い繊維で特にリネンは人類が用いた最古の繊維とされています。
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一口に麻と言ってもその種類は20種近くに及んでおり、植物から繊維を採集する部分で大別しています。(幹の皮から採取するものと、葉脈から採取するもの)

一般に麻といわれているもには、リネン(亜麻)、ラミー(チョ麻)、大麻ジュート洋麻など、たくさんの種類があります。

このうち麻と表示できるのは、リネンとラミーだけで、それ以外の素材は、家庭用品質表示法では「麻」と表示できません。カナパ、ヘンプ(大麻)などは、ようは麻なのですが、指定外繊維と表示されています。

リネンは亜麻科の一年草で、その植物の靱皮から採った繊維をフラクスといい、フラックスで作った糸や布をリネンと言います。
引っ張り強度が大きく濡れると特に強くなり、耐久性に富んでいます。

ラミーは、イラクサ科に属する宿根性の多年生の草木類です。
苧麻(ちょうま)と書きます。
天然繊維の中で最もシャリ感があり、汗をかいても、ベトつきません。織物にしても繊維の腰が強いので粗く織っても糸が滑らず通気性に優れた織物を作ることができます。
吸湿、放湿性に優れ、汗を素早く吸収、放出するので気化熱を奪い涼しい上、汚れが落ちやすく、水に濡れると繊維の強度が増すので、こまめに洗濯できる。何て夏向きの繊維名のでしょうか。
でも欠点は、ちょっとチクチクすることです。

リネンとラミーを比較すると、リネンはフシ感があってマットな表情で、柔らかく、しなやかなイメージで、チクチクしません。
ラミーは光沢があって、繊細な表情で、シャリ感があって毛羽立ったイメージで、チクチクします。

一瞬ラミーの方が高級感があるように見えますが、リネンの方が高級とされています。
最も有名なのがアイリッシュリネンです。
アイリッシュリネンとはヨーロッパ北部の涼しい地域で栽培される一年草でベルギー、フランス北部、オランダなどで栽培されています。
昔はアイルランドで栽培したフラックス(麻の原料)アイルランドの機場(はたば)で織ったものを呼んでいたのですが、まだアイルランドで織っている?アイルランドに麻の機場(はたば)残ってる?という感じです。

麻はマカロニのように中央に大きな穴が開いており、繊維が吸ったり吐いたりする力を持っています。
麻素材の特徴としては、弾性に乏しくシワになりやすい
通気性に優れ、熱伝導率に富んでいて、肌ざわりが冷たいので夏の服地として利用されます。
染色性が弱く、色落ちしやすい(染色堅牢度が悪い)ので、白やベージュ系の製品が多く、濃色の麻製品は色落ち、色移りするので、特に洗いに注意が必要です。
シワになりやすく、アイロンをかけてもシワが伸び難い。
麻は虫には比較的強い反面カビが繁殖しやすい。

また、ラミーを中心に、生地の仕上げの段階で 糊付けをして毛羽を抑えている場合があります。雨にあったり、 クリーニングに出して帰って来たらなんかモケモケしていると感じたら仕上げの糊付けが落ちたと思われます。その着古したイメージが、麻の価値のですが、あまり好まない方は、スプレー糊とアイロンで抑えて下さい。

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