第4巻、綿について

シャツやパンツ、コートなどのアウターとして馴染み深い綿についてお話しします。
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人間と綿との付き合いは長く約5000年前にさかのぼるといわれています。綿は「あおい科」に属し、きれいな花が咲きます。
花が咲いたあとにできる、コットンボール(実)が成熟し、はじけ、中から白い綿繊維があふれ出ます。それが綿(綿花)です。綿花は世界60カ国以上で栽培されており、最も身近な繊維です。
綿の品質は産地や品種により異なっており、もっとも重要な品質は繊維長(繊維の長さ)です。 繊維長が長いほど良質なものといわれています。

綿素材の特徴は、強くて吸湿性があることです。
繊維の先が丸くなって柔らかい為、肌に直接付けてもチクチクしません
繊維の中に空気を含んでいて暖かく、暑くなれば繊維内の水分を発散させるので涼しくなります。

アルカリ性に強い性質を持っており、水に濡れると更に強くなるので、アルカリ性洗剤でザブザブ洗えます。
熱にも強いので、高い温度のお湯での洗濯が可能で、アイロンも高温でかけられます。
最近の綿製品は、ほとんどの物に防縮加工されていますが、本来は、水洗いで縮みやすいものです。

綿糸は染めやすい為、多彩な色使いの綿製品があります。
しかし、染料や染色方法によっては、水洗いで色落ちしやすい物もあるので濃色系の綿製品には注意して下さい。
綿のニット製品なども、水洗いで型崩れする場合があるので、注意が必要です。

先に述べた繊維長の長い綿として有名なのが、スピン、スーピマ、エジプト綿などです。
摘み採ったコットンの繊維の長さによって、「短繊維綿」(平均繊維長21mm以下)、 「中繊維綿」(平均28mmまで)、「長繊維綿」(平均28mm以上)と分類 されて いるのですが 、長繊維綿の中でも繊維長が平均35mm以上の 特別に長い ものを「超長綿」と呼んでいます。

スピンはセントビンセント島産の海島綿とインド在来種のちょい長繊維綿との交配によって生み出されました。「スビン」は、繊維がもっとも細くしなやかな超長繊維綿で、シルクに近いしっとりとした手触りが特長です。インド・デカン高原南部の限られた農家だけで栽培されています。

スーピマとは、高品質なアメリカ産超長繊維綿だけに与えられるブランドで、米国のスーピマ協
会が定めた厳正な基準を満たすものにだけその名称が許されます。気象条件によって品質や収穫高が左右されがちな綿の中にあって、常に安定した品質を維持しているのが特長です。

エジプト綿は、約100年前に駐エジプト英国総督官邸の庭で偶然発見された、1本の優れた綿の樹から改良を重ねて現在に至ったと言われています。ナイル川の肥沃なデルタ地帯とその流域で栽培されている綿花は、そのすべてが長繊維綿です。ほかの産地の綿花よりも若干張りがあって強度が高く、古くから耐久性が要求されるものに使われてきました。中でも繊維の長い超長繊維綿として、ギザ45、ギザ70、ギザ88などが有名で、新疆超長綿やスビン、スーピマと並んで高く評価されています。

他に有名な超長綿、海渡綿(シーアイランドコットン)は、カリブ海のごく限られた地域でのみ産出された綿だけ。
西印度諸島海島綿協会の管理のもと、アイテム別に業界トップクラスの会社(協会メンバー)のみで製品化されています。
一部の輸入品に「シーアイランドコットン」と表記されていることがありますが、それらは、本来、シーアイランドコットンとは、認められません。
必ず、商標と「西印度諸島海島綿」(west Indian sea island cotton) のロゴマークがつけられているかを確認してください。
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冬のパンツなどによく使われる、厚手の綿素材、モールスキンやベルベット、コーデュロイについて。

モールスキンとは、モグラの肌という意味で、太番手の綿糸を生地両面に起毛させながら織り上げた素材のことを言います。本来、太番手の綿素材はゴワゴワとするのですが、このモールスキンは起毛によって生まれた空気層と保温性で、やさしい肌触りとしっかりとした厚みを感じさせてくれます。

ベルベットは、平織か綾織の経糸にパイルを織り出したパイル織物の一種で、 ビロードや天鵞絨(てんがじゅう)、とも呼ばれます。(てんがじゅうは、もう言わないか?)
柔らかで上品な手触りと深い光沢感が特長で、レーヨンやシルクが一般的です。縫いずれし易く、きれいに縫製するには高等な技術が必要です。ベッチン=ベロアと見た目では区別がつきづらく混同され易いのですが、一般にベッチンはストレッチ性のあるニット素材を指します。

ベッチン=別珍、ベルベッティーン は、綿を横ビロード織りしたパイル織物の一つで、綿ビロードとも呼ばれる添毛(てんもう)織素材の一種です。もともとはベルベットを模して綿で作られていた。ベルベットとの違いは、ベルベットは縦パイルをカットしたもので、ベッチンは横パイルをカットしたものです。パイル糸をカットすることによって毛羽をたて、手触りがやわらかく厚手の光沢のある布地を作ることが可能になります。

コーデュロイは、綿のヨコ糸をビロード織りしたパイル織物の一つで、日本語のコール天と言います。(コールはコード、天は天鵞絨の。出た!)ベッチンと同じ織り方ですが、タテうねが特徴で、保温効果が高いので冬服に使われます。服を作る際にはブラシをかけた時に毛が起きるように逆毛を立てるように裁断をします。逆毛に作ると光沢を抑えられて、色に深みが出るという特徴もあります。
ネルは、コットン・フランネルとも綿ネルとも呼ばれ、片面だけ毛羽立ちされた丈夫な綿の織物です。ネルはウールのフラノ=フランネルに似た温かみのある風合いから来たものです。
綿についてはこんなところで。

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この記事へのコメント

まなまな
2015年07月24日 18:47
へ~ 紳士服って深いな~

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